ShigeRokuBlog

アニメ・マンガ・映画――ポップカルチャー全般を語る日記。

『うたわれるもの』

dアニメストアで『うたわれるもの』を全話視聴。素直に面白かった。2006年放送ということで9年前の作品だが、当時リアルタイム(高1)で観てたらハマってたと思う。ちなみに2006年放送ということは、『涼宮ハルヒの憂鬱』と同時期か……。

原作がエロゲーということで、もうちょっとライトな伝記ものをイメージしていたが、もっと骨太な合戦もので驚いた。国と国同志の戦いを扱うこともあり、戦闘シーンなどカロリー高めだけど上手く映像化していた。CGによる省力化も当時としては上手いことやってると思う。

序盤は、いち流浪人からどんどん出世していって殿上になっていく過程が面白かった。どんどん視点が移り変わり、見える景色も変わっていく。それにあわせて周囲の関係性が変わっていくところも面白かった。

どのキャラクターも上手く立てられていて魅力的だったが、個人的にはアルルゥがたまらんかった。何よりも沢城みゆきの演技の可愛さたるや。最近ではクール系な役どころが多いが、こういう可愛い系の演技のほうが好きだなぁ。最終話の泣きの演技も素晴らしく思わずグッときてしまった。

終盤の展開は「え、そっちに転がるの?」とジェットコースターのような目まぐるしさだったが、逆に振り回されてる感が心地よかったり。「ロボットアニメ」要素が入ってきたあたり急展開だったな。
「実はSFだった」というオチは、けっこう使い古されてはいるが、最近は見ない。このあたり懐かしい感覚があった。ハクオロが“バーサーカー化”するシーンは、エヴァの暴走を彷彿とさせる。

「オンカミヤムカイ」「ウィツァルネミテア」などアイヌ語っぽい用語がなかなか覚えられず苦戦した。ゲームだとテキストなので把握しやすいと思うけど、耳から入ってくる情報だけでは混乱してしまう。なので結局、分からいないことも多かった。解説サイトで補完したいところ。

監督を務めたのは小林智樹だが、なんと本作が初監督。長大なシナリオゲームを全26話に見事まとめ上げた手腕は凄いと思う。2014年には『アカメが斬る!』を手がけており、こちらも『うたわれるもの』同様に「大河ドラマ」っぽく映像化していた。もっと監督として骨太な作品を手がけていってほしいところ。

2015年秋にはシリーズ最新作『うたわれるもの 偽りの仮面』がゲームとアニメでそれぞれ展開される。アニメはもちろん見るとして、ゲームにも手を出そうかな……。