ShigeRokuBlog

アニメ・マンガ・映画――ポップカルチャー全般を語る日記。

「ハウス・オブ・カード 野望の階段」を観た

 

 Huluの2週間無料トライアルに登録したので、この機会に海外ドラマに手を出してみようと試しに『ハウス・オブ・カード』を観てみたら、これがメチャクチャ面白かった。その前に観た『24』は3話ぐらいで挫折してしまったが、『ハウス・オブ・カード』のほうはとにかく面白くて一気に最後まで観てしまった。

宇多丸ネットラジオの「海外ドラマ特集」で本作がオススメされていて、観る前の期待値は高かった。フタを開けてみたら予想以上に面白かった。本作をかなりざっくり説明すると、「デヴィット・フィンチャーがプロデュースした海外版『半沢直樹』だ。主人公はホワイトハウス入りを目指すアメリカの下位議員・フランクで、自分を裏切ったヤツへ復讐を遂げるため、策謀をめぐらし、他人を蹴落としながら標的に近づいていく過程が描かれる。

本作の魅力はなんといってもフランクのキャラクター性だ。自らの野望のために、ときには非情な手段も辞さないあたり、出崎統の傑作アニメ『宝島』のジョン・シルバーと重なってみえた。僕はどちらかと「現状維持」に陥りやすいタイプの人間なので、こういう野心満々で行動力に溢れるキャラクターに強い憧れがある。本作を観てると「うかうかしてられねーぜ」という気分になる。

あと、映像がとにかくカッコいい。デヴィット・フィンチャーがプロデュースしていることもあり全てのカットが映画的。安っぽいドラマでありがちなカメラを無駄に動かしたり、説明的なセリフもほとんどない。何気ない会話シーンでもカット割りがしっかり決められている感じがする。それが全12話で徹底されているのが凄い。これだけレベルの高さを見せつけられると日本のドラマなんてまったく観る気がなくなってしまう。

これまで海外ドラマはまったく観てこなかったが、本作がかなり面白かったので、けっこう興味が湧いてきた。まずはシーズン2を早く観て、ほかの作品にも手を出してみたい。