ShigeRokuBlog

アニメ・マンガ・映画――ポップカルチャー全般を語る日記。

実写版『進撃の巨人』を観た

TOHOシネマズ新宿にて実写版『進撃の巨人』を観てきた。叩かれたり炎上していたので、観る前は「どうなんだろ…」と不安だった。でもいざ観てみたら、メッチャ面白い! ネットの評価なんかアテにならないなぁ、と実感した。

映画全体の印象を率直に表現すると、「怪獣映画」+「ゾンビ映画」。樋口真嗣がメガホンを手がけていることから、映像面は素晴らしくとにかく巨人の迫力が半端ない。マンガやアニメに比べ、より重量感が際立っていた印象。とりわけ大型巨人の出現シーンは「キタキタキター!」という感じで大興奮してしまった。

ただ、直前に樋口真嗣が出演したポッドキャストを聴いていて、「巨人役のエキストラはTバック&ニップレス着用だった」と余計な前情報を入れてしまい、それがふっと脳裏によぎってはモヤモヤしてしまった。
巨人はCGではなく生身の人間が演じており、たしかにどこか滑稽な感じがあった。それでもCGではなく生身の人間を選んだのは、“生々しさ”が欲しかったからではないだろうか。あるいは、CGでやると予算が潤沢なハリウッド映画と比較されてしまうので、それよりかは日本の伝統的な「特撮」で勝負したかったのかもしれない。

役者に関しても案外気にならなかった。原作と名前は同じだが、キャラクター性はまるで違うので比較せずに済んだ。個人的にはミカサ役の水原希子がフォトジェニックでよかった。キャスティングで微妙だと思ったのは、石原さとみだけ。あんな幼いヤツが上官ヅラしてるのは不自然過ぎる! 同意見の人が多いだろうと思っていたら、意外と「石原さとみがよかった」という意見が多くてビックリ。

ネットでは「原作と違う!」という批判が多数見られるが、個人的にはむしろオリジナル要素を楽しんでみれた。結局、あらすじは原作マンガやアニメで丸わかりなので、同じことをやられても退屈なだけ。しかもアニメ版かなり出来が良いので、原作を完コピしても相当キツいはずだ。原作ファンから不評なオリジナルキャラの・シキシマだが、後編でどのような役回りになるのか楽しみなところ。

マンガやアニメでなかったものとしては“ホラー要素”があった。地下の“赤ちゃん巨人”の下りはハラハラドキドキさせられて面白かった。またエレンと子持ちの女性がラブシーンに入るかと思いきや、唐突な巨人の出現にもビビった。このあたり実写版ならではの展開が面白かった。

興行収入も当初の予想よりは不発らしく、監督の発言から炎上も起きているが、個人的にはこの実写版は気に入っており、応援したい。なによりもわずか98分でエレンの巨人化まで描き切ったのはスゴい。これ以上の実写化はありえなく最適解だったと想う。

最後に、観るなら映像スゴいので断然IMAXがオススメです。